シンプルで美しい美濃焼に魅了されて。
強い拘りとまでは言わないけれど、僕も奥さんも陶器が好きで、その殆どを美濃焼で統一している。同棲後に初めて立ち寄った陶器店が凄く良くて、そこでは数多くの美濃焼を取り揃えており、そこで買ってばかりいたら美濃焼だらけになってしまった(笑)
ゴツゴツとした手触りとフォルムではあるけれど、シンプルで和洋を問わないデザインが僕も好みで、お皿だけではなくマグカップなども美濃焼のモノを愛用している。
そんな美しく使いやすい美濃焼に、2人共すっかり魅了されてしまったので、せっかくなので本場を見に行くか!ということで、美濃焼の名産地である岐阜県多治見市へ行ってきました。
伝統ある町で、少々気構えてしまっていたけれど、割と今風なお店もあったりして、思った以上に面白かったので、実際に足を運んだお店の中からオススメしたい陶器屋さんをいくつか紹介しようと思う。
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歴史の長い美濃焼の生産地である多治見市へ
美濃焼の歴史としては、奈良時代から始まったと言われており、現在では伝統工芸品に指定されている。歴史も長い為、地域ごとに技法も異なり、同じ美濃焼でも様式は様々らしい。
因みに様式は全てで15種類もあるというので驚きだ。それだけ多岐に渡りながらも愛され続けてきた美濃焼の素晴らしさに改めて感心する。
今回は岐阜県多治見市を訪れたのだけれど、美濃焼は多治見以外にも、土岐、笠原、可児、瑞浪、などで作られる陶磁器のこと。
今回の旅行の最大の目的は「多治見本町オリベストリート」に行くことで、幾つかある美濃焼の生産地の中で多治見を選んだのはこれが理由。多治見自体は凄く都会という訳ではなかったけれど、情緒ある素敵な町だった。
古き良きが残る美濃焼中心の商業エリア「多治見本町オリベストリート」
「多治見本町オリベストリート」とは、明治時代から昭和時代の建造物が残っており、多治見文化を色こく残した400mほどの商業エリアのこと。
この地域では「織部」という様式の美濃焼が作られていたらしく、斬新で自由な織部の精神を活かして、多治見本町オリベストリートが作られた。
この商業エリアには陶器店だけではなく、今時の雑貨屋やアンティークショップだったり食べ歩きもできるので、来てみたら普通に楽しかった。お店も幾つか行ってきたので紹介していこうと思う。観光マップや食べ歩きマップはこちらから。
KoyaKoya
多治見本町オリベストリートの中に複合商業施設である「Koya Koya」がある。複合商業施設というと某ショッピングモールのようなイメージだけれど、そうではなくて、明治20年築の古民家の中に小さな雑貨店が幾つもある感じ。
古民家の中に幾つもの店舗が入っている為、同じ陶器でもお店によっては、まるでデザインが異なるので、陶器も色々と選べて嬉しい。
そして、ここには陶磁器だけではなく、ガラス雑貨や織物、キッチン用品からペット用品、なんと昭和レトロなどのアンティークショップなど幅広い雑貨店が出店している。
様々な雑貨がこの施設に詰め込まれているので、欲しい!が一つくらいは必ず見つかるはず。古民家もリノベーションして使われていて、造りも今の住宅とはだいぶ違うので、散策するだけでも楽しかったりする。多治見に訪れた際は絶対にオススメしたい場所だ。
三角屋
骨董品などのアンティーク雑貨を取り扱っている「三角屋」。50〜70年代の食器などのデットストックや花瓶が激安で販売されている。
昭和レトロが漂うお店の雰囲気も独特で、写真には収められなかったけれど、お店の内装などもオーナーの拘りを感じる。
お店の中のアイテムは全てアンティーク品なので、嗜好が合う人は堪らないだろう。今まで古いモノに目を向けてこなかった人も価値観が変わるかもしれない。
井筒
立派なお屋敷を改装した和食器専門店の「井筒」にも所狭しと多くの食器が販売されている。
お店の門をくぐると、これまた立派な中庭があり、玄関で靴を脱いで入店する。旅館と間違えてしまうほどの美しいお店の佇まいなので、食器を見る前から目で楽しむことができる。
和食器専門店だけあり、今時のオシャレな食器というよりは、昔ながらの「和」を大切にされているような、そんな上品で落ち着いた食器が並んでいる。また食器以外にも、箸やすり鉢、土鍋や編かごといった調理道具なども扱っている。
IRISE antique
アンティークのセレクトショップ「IRISE antique」。こちらも古民家をリノベーションし、アンティークな内装と古民家の雰囲気が見事に合わさっている。
1階が店舗、2階がギャラリースペースとなっており、色々と物珍しいアイテムがズラリ並んでいる。先ほど紹介した三角屋とは同じアンティークショップでも、全く雰囲気が異なるのだから面白い。
オーナーが直々に海外までアイテムを買い付けてくるらしいので、次に訪れる時々で入荷されているモノがガラリと変わっているかもしれない。
他の国のアンティークなど、中々まとめて見ることは出来ないと思うので、こちらの店舗も訪れてみても損は無いと思う。
tsunagu
「ふつう」の暮らしを、もっと品良く、上質に。美しく機能的アイテムが揃っている生活雑貨のセレクトショップ「tsunagu」。
オリベストリートには古民家などを再利用した味のある店舗が多いイメージだが、tsunaguは真逆に今時のイメージ。
セレクトされたアイテムもどこか北欧を感じるような、オーガニック素材やミニマルなデザインなど、現代人に刺さりそうなモノを扱っている。
因みに今回の旅のお土産としてtsunaguでパン皿を購入。飴釉(あめゆう)という美濃焼伝統の様式による、ガラス素材のような美しい艶と柔らかい小枝のデザインに惹かれてしまい、我が家にお迎えしました。
今回紹介してきたお店の他にも、陶磁器を扱っている店舗は幾つかあったので、気になる人はこちらに観光マップがあるので確認してほしい。
まとめ
今回は大好きな美濃焼の町、多治見市のオリベストリートにて雑貨さんぽをしてきた。古い街並みでもリノベーションをして新しい価値を見出したり、でもその古めかしさを大切にしていることも感じられる町だった。
また多治見の陶器店はオリベストリート内だけではない。少し歩いて商業エリアを抜けるとポツポツと街中に幾つか陶器店や雑貨店がある。次訪れることがあれば、オリベストリート以外の場所も訪れてみたい。
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