カメラを始める時にSDカードが必要なのだけど、どれくらいの容量が必要なの?色んなSDカードがあるけれど何が違うの?なんかSDカードの表面に色々記載されているけれど見方が分からない…という人は一定数いるのではないだろうか。
特にカメラ初心者の人に多い悩みだと思うのだけれど、SDカードの選び方に迷っている人に向けて、最低限必要な性能なども交えながらオススメのSDカードを紹介していこうと思う。
- SDカードの選び方が分からない
- 写真を始めるのにどれくらいのスペックが必要なのかが分からない
カメラのマストアイテム!SDカードの選び方!
SDカードとはカメラで撮影した写真を保存しておく記録メディアのこと。カメラが無いと写真が撮れないのは当たり前な話なのだけれど、SDカードが無いと写真を保存しておけない。
カメラ本体に引けをとらないくらい大事なアイテムなので、適当に選ぶ訳にもいかないし、データを安心して保存できるSDカードを購入したい。
そんな時は容量と転送速度を最優先に考えて選ぶと良いので、どれくらいのスペックが必要なのかを解説していきます。
何ギガを購入したら良いのか?最低限必要なオススメの容量
最低限必要な容量は64GBだと思っていて、大体2000万画素(1枚あたり10MB)の写真を6500枚程撮影することができる。これくらいの容量があれば1回である程度の撮影は補うことができる。
勿論容量は大きい方が良いのだけれど、SDカードの販売価格が高額になってしまったりするので、ここは自分のお財布と相談してもらって選んでもらえれば良いのかなと。
またRAWデータで撮影しながら連写撮影(乗り物の撮影だったり、野鳥などの動物撮影だったり)する場合は、一つ容量の大きい128GBのSDカードがオススメ。
JPEGの3~10倍ほど容量を必要とするRAWデータだと連写撮影しているとあっという間にデータがいっぱいになってしまうので最低でも128GBくらいは必要だと思う。
SDカードの転送速度とは?遅い早い?どれくらいスペックなら安心して使えるか
SDカードの転送速度とは1秒間でできる「読み取り」と「書き込み」の最大データ容量の数値のことで、この数値が高いほどスペックが高い。
上記の通り、転送速度には2種類あり、パソコンやハードディスクに読み込ませる性能の「読み取り速度」と撮影した写真をSDカードに書き込む性能の「書き込み速度」がある。
撮影では「書き込み速度」の方が重要で、この速度が遅いと連写の時に撮影できずにシャッターチャンスを逃してしまうなんてよくある話。この時は書き込み終わるまでカメラは操作できなくなるので虚無に襲われる(笑)
そんなシャッターチャンスを逃さない為にも、書き込み速度は最低でも90MB /sは必要だと思っている。もっと正確に言うのであれば、このくらいの性能があればストレス無く撮影することができる。
ただし260MB /sならカメラが止まらずに処理できるらしいけれど、普段から高速連写を使わないならそこまでの性能は必要としない(値段も跳ね上がるし)。
ここで注意してもらいたいのが、ほとんどのSDカードに記載されている転送速度は「読み取り速度」のことを指しているということ。
それで勘違いして購入してしまうなんていう話もよくあるので「読み取り速度」と「書き込み速度」はしっかりと確認してから購入することをオススメします。
SDカードの性能の見分け方
SDカードの表面には色々な情報が書かれているけれど、それにはちゃんと意味があって、理解していないとSDカードを読み込めなかったり、データを正しく保存できなかったりする。
そんなことがないように、大きく分けて「容量」「転送速度」「機器との互換性」「スピードクラス」の4項目が表示されているのでどういう意味なのかを解説していきます。
①容量
写真・動画のデータをどれだけ多く保存できるかが記載してある。GBの数が増えれば増えるほど高額になっていくので、連写やRAW撮影をする場合などの用途に合わせて購入することをオススメします。最低でも64GBくらいは必要。
②転送速度
先述の通りで説明も重複してしまうのだけれど、転送速度には2種類ある。1秒間でできる「読み取り」「書き込み」性能だ。SDカードに記載されている転送速度はほとんどが「読み取り」速度だったりする。
ややこしいのだけれど、あくまでもパソコンやハードディスクに読み込ませるスペックの数値なので撮影にはあまり関係なかったりするので注意してほしい。
撮影で大切なのは「書き込み」速度。撮影してからSDカードに保存されるスピードなのだけれど、こっちの方が重要で、この能力が低いと連写した時にカメラが止まってしまう。そしてシャッターチャンスを逃してしまう。
そんな悲しい思いをせずにストレス無く撮影したいのであれば、最低限で90MB /sのスペックは必要。高速連写でカメラを止めずにバシャバシャ撮影したい人は260MB /sのSDカードが必要。
③機器との互換性
SDカードにも機器との互換性があり、正しく作動するかを表した規格のこと。最も古い規格が「SD(SDSC)」、2008年くらいまで主流だった「SDHC」は規格バージョン2.0、今回僕が紹介しているモノが最新の「SDXC」で規格バージョン3.0。
こんな感じでテクノロジーが進化すると、扱うデータも膨大になってくるので、それに合わせてSDカード性能も共にバージョンアップしてきた。
SD(SDSC)には上位互換がなく単体扱いされている為、互換性が合わないという問題はないけれど、SDXCはSDHCの上位互換にあたるので、SDXCのSDカードをSDHD機器で扱おうとすると互換性が合わないことがあるので注意が必要。
④スピードクラス
ここからは動画の話なので写真と切り分けてしまってOKです。スピードクラスとは動画の書き込み速度や転送速度などのスピード性能を表した規格のこと。
動画を撮影して保存する際に書き込み時間(保存時間)にあまりにも時間がかかってしまうと、データ破損や保存されなかったりするので、SDカードの性能をしっかり理解することがまずは大切だったりする訳です。
最低保証速度 | スピードクラス | UHSスピードクラス | ビデオスピードクラス | 8Kビデオ | 4Kビデオ | フルHD /HD | 標準ビデオ |
90MB /s | V90 | ◯ | |||||
60MB/ s | V60 | ◯ | ◯ | ||||
30MB/s | U3 | V30 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
10MB/ s | class10 | U1 | V10 | ◯ | ◯ | ◯ | |
6MB/ s | class6 | V6 | ◯ | ◯ | ◯ | ||
4MB/ s | class4 | ◯ | ◯ | ||||
2MB/ s | class2 | ◯ |
(1)スピードクラス
「スピードクラス」とは動画撮影に必要なスペック指標で、②は2MB /s、④は4MB /s、⑥は10MB /s、⑩なら10MB /sと4種類のいずれかが記号のように記載されている。
1秒間でできるデータ書き込み速度の最低保証速度を表しているので数が大きければ大きいほど性能が高いということになる。
(2)UHSスピードクラス
スピードクラスの左側にUの中に数字が入った記号は「UHSスピードクラス」と言い、1と3があるのだけれど、これも動画の書き込み速度能力を表している。
「UHSスピードクラス1」なら10MB /sで「UHSスピードクラス3」なら30MB /sということなので、こちらも3の方がスペックが高いという感じ。
3)ビデオスピードクラス
またV30という表示がされているのだけれど、これは「ビデオスピードクラス」といい、現在ではV6・V10・V30・V60・V90の5種類に分類されている。
こちらも「スピードクラス」や「UHSスピードクラス」と同様にデータ書き込みの最低速度を保証していて、HDや4Kや8Kといった高画質撮影の際にどれくらいのビデオスピードが必要となるかということを表示している。
(4バスインターフェーススピード
V30の下にⅠと記載されているのは「バスインターフェーススピード」といい、転送能力を表した規格のこと。Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの3種類に分かれていて、Ⅰなら最大104MB/s、Ⅱなら最大312MB /s、Ⅲなら最大624MB /sとなっていてⅢが最も高いスペックとなっている。
SDカードは脳のような役割を持つ大事なアイテムなので慎重に選ぶべき!!
SDカードはカメラ本体やレンズに引けをとらないほど大切なアイテム。どうしてもカメラ機材に目が行きがちなのは分かるけれど、SDカードもしっかり選ばないと後悔するので、慎重に選んでいきましょうというお話。
安心できる大手のSDカードを購入する
SDカードも色んなメーカーが出しているけれど、大手だったり有名なメーカーのSDカードは高価だったりする。そして逆に無名メーカーだったりよく分からない海外のメーカーのSDカードは安かったりする。
しかしここで絶対に買ってはいけないのは海外の無名メーカーのSDカード。耐久性が全然違いますし、極端に言うと機械熱や湿気などで簡単にデータが破損するイメージ(僕の偏見も混じっています)。
そして酷い場合はSDカードに表示されているスペックに全く届いていなかったり、規格違いなんてこともあるので本当に信用できなかったりするので強くオススメしません。
思い出や作品などといったデータが詰まっているSDカードだからこそ、ケチらずにお金を出して大切に保管するべきだと思うんですよね。
またSDカード最大手の一つである「SanDisk(サンディスク)」はSDカードのグレードによってはデータ復旧サービスが無償で付属してきます(回数制限はあったと思うけれど)。
僕も過去にこのサービスにお世話になったことがあるのですが、データが破損して見れなくなってしまった絶望から見事に救ってくれました…。
こういった手厚いサービスもあったりするので、SDカードはお金を出してでも大手メーカーで購入すべきだと思う。
ネットで流通している激安は信用できないのでご注意を
ネットで流通している激安SDカードも全く信用ならない。1TB数百円とかも海外サイトにあるけれど、もはや無法地帯のようなものなので、こちらの購入方法も結局は「安物買いの銭失い」になってしまうので強くオススメしません。
ある程度有名なAmazonや楽天、Yahooショッピングならまだ信用できますが、ここも海外から色んな商品が輸入されているしレビュー数だって信用しきれないのが正直なところ。
ただ一つの手としては信用できるショッピングサイトの口コミ・レビューを見て、購入してみて自分で確かめてみること。ベンチマークなど自宅で簡単に調べられるので必ず調べる。
もしそれができないようであれば、最も信用のおける大手家電通販店や大手家電通販店の通販サイトからの購入をオススメします。
まとめ
今回は写真を始める時のSDカードの選び方を紹介してみました。写真サークルとかの参加者を見ていると、たかがSDカードでしょ?それよりもレンズやカメラよ!
って考えている人が一定数いるイメージなので、やっぱり大切なデータが保管されているモノなので妥協して選ばないでほしいし、安全に楽しいカメラライフをおくってほしいと思う。
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