突然だが僕は時間の経過を感じるモノに惹かれる。文字で表すなら古き良き、昭和感やレトロ、下町はたまた廃墟など、その伝え方は様々だ。
今回はそんな時間の流れを感じられる町『谷中』で食べ歩き散歩をしてきたので、お写ん歩レビューをしていく。
最寄駅は千駄木駅と日暮里駅
『谷中』は東京都文京区に所在する町で、最寄駅は東京メトロ千代田線の千駄木駅。また京成電鉄の日暮里駅からも歩いて行ける距離なので、比較的にアクセスは良い。どちらとも徒歩5分程度。
谷中・根津・千駄木の3つのエリアを合わせて『谷根千(やねせん)』と言い、散策巡りできる下町情緒あふれる町として注目を集めている。その反面、今時らしいオシャレな飲食店や雑貨屋なども増えており、観光地としても知名度が高まっている。
谷根千散歩は距離的には1日で周れる距離なのだが、撮影しながらだと、どうしてもバタバタしてしまう為、今回は『谷中』のみにスポットを当ててみた。
東京には浅草や調布といった風情のある町並みはいくつもあるが、人混みを嫌う観光客も多く、あえて少し外して「程良い活気のある谷根千」でゆっくり満喫する外国人観光客が増えているという。
生産者と消費者の架け橋となるカフェ『TAYORI』
着いたのがお昼だった為、まずは昼食を食べる。谷中銀座商店街に入ると昭和感漂う路面店が立ち並ぶ。進むと路地がいくつもあり、そこにひっそりと佇むオシャレなカフェレストランがあった。その名も『TAYORI』。
内装も和洋モダンな造りでとても落ち着く。TAYORIの特徴の一つだが、お弁当やお惣菜も取り扱っている。谷中銀座商店街にもたくさんの惣菜屋があるが、カフェの中でもお惣菜に出会えるとは思ってもみなかったので少し驚いた。
席に座るとあっという間に満席になり、いつの間にか外で行列になっていた。10分程待って料理が出てきた。
注文したのは親子丼定食。ふわっふわの卵が甘く絶妙に美味しい。お味噌汁の味も優しい風味で、何より油揚げの味がしっかり残っていて本当に美味しい。量も結構あった為食べ応えもあった。
またTAYORIのメニューは日替わりで変わるらしく、行った時にこの親子丼を食べれるかどうかは分からない。
またTAYORIの名前の由来は、食材を作っている生産者と食べる僕たち消費者が手紙を交わして関係をつくる場になってほしいと思いを込めて『TAYORI』という名前になったそうだ。その為店内には「食の郵便局」というモノが設置されている。
今回はデザートは注文しなかったが、種類は豊富にあった(きな粉ソフトクリームが特に気になった)。また訪れる機会があれば食してみたいと思う。味も居心地の良さも非常に高評価なカフェでした。
下町人情あふれる谷中銀座商店街
谷中銀座商店街は谷根千散策でも特に人気のスポットではないだろうか。昭和初期にに自然発生で生まれたこの商店街は『日本の歴史的風土100選』にも選ばれており、当時の風情を感じられる。
ここ「肉のサトー」は谷中銀座商店街でも老舗中の老舗。色んな有名人のサインがズラ〜っと並んでいた。揚げ物が名物らしく、串卵を購入。カリッサクッっとした音にまた食欲がそそられる。味はもちろん文句なしに美味しい。
コタツのある居酒屋写楽。商店街の風情と相まって目が奪われる。お酒を飲んで身体ポカポカ、コタツに入って身体ポカポカ…身体悴むこの寒い冬には嬉しいサービスだ。
商店街の至る所にから昭和っぽさ滲み出ている。今のご時世、酒屋の前に瓶ケース置いてそこでお酒を飲んで談笑する、そんな風景はそうそう見ないだろう。
こちらも商店街の名物の一つ、焼きドーナッツ専門店の「やなか しっぽや」のドーナッツ。谷中には猫が多く、「猫の聖地」でも有名で、その猫の尻尾をモチーフにこのドーナッツが作られた。
味もチョコレートやカスタード、きな粉など15種類以上あり、色んな味を楽しめる。今回僕はフレッシュバナナ味を購入した。ドーナッツの中にバナナソースが入っており、味は濃厚。外はホクホクで寒い時期には丁度良く、美味しく頂きました。
谷中銀座商店街を抜けて、有名な夕陽スポット、「夕焼けだんだん」へ向かう。
この「夕焼けだんだん」という階段は谷中銀座商店街方面を見ると夕陽が綺麗な事から、一般公募でこの名前が決まったらしい。この階段を登ると御殿坂があり、そのまま進むと日暮里駅に到着する。
階段を登った先にも非常に懐かしい風景が沢山あったのでいくつか紹介したい。
この通り、商店街以外でもどこか懐かしい景色に出会うことができる。また僕は雑貨屋巡りも好きで、気になるお店を見つけた。それが「暮らしの道具 谷中松野屋」だ。
創業60年以上の老舗で、自然素材を中心とした生活道具を販売している。商品も昔ながらの物が多く、レトロ感満載なアイテムばかりだ。地方から様々な工芸品を集めてはこちらで販売している為、珍しい物も多い。キャンプなどでも使えそうな物もあったので、是非また訪れたいお店だ。
路地裏から漂うレトロでどこか懐かしい情景
谷中は商店街やお店だけでなく、民家や路地裏からも懐かしい雰囲気が漂っている。
どうしても人気スポットは商店街の方に集中しがちだが、少し外れた所でも谷中なら懐かしさを感じる事ができる。もちろん楽しむのも近隣住民の迷惑にならない程度にだが。
そういえば商店街の外れにある「ザ・エスノースギャラリー」という雑貨屋で生まれて初めて花瓶を購入した。海外の手芸品を販売しており、全て手作業で作られている為、一品一品が一点モノのお店だ。ここにも面白いモノが沢山ある為、訪れることをお勧めしたい。
まとめ
時間の経過が好きな僕にとってはカメラも止まらず本当に楽しめた。商店街の雰囲気も壊さないように新しいオシャレなお店などは路地にあったりするポイントも評価できる。
なんでもかんでもオシャレにしたり、SNS映えを狙ったりすれば良いって訳ではない。この町のように、『その町ならでは』の魅力を伝えていけばインバウンド効果もある事も目に見て実感した。食べ歩きをしながら風情を感じたい人にはかなりのお勧めスポットだと思う。
撮影出来ませんでしたが、夕焼けだんだんからの景色は夕方に眺める事をお勧めします。また今回はほんの一部しか紹介できていませんが、食べ歩きのお店が沢山ありました。惣菜屋さんやおにぎり屋さん、etc.。次回は谷中だけでなく、ゆっくり谷根千散歩したいと思います。
今日のカメラ機材
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