あぁ…レンズフィルターの大きさが合わない…。
今までレンズに装着していたフィルターが、新しく購入したカメラレンズに合わなくてどうしよう…と思った人も一定数いると思う。
しかし事前に最も大きいフィルター径を購入して、ステップアップリングを使えばおおよそのカメラレンズに使えるので、レンズとフィルター口径のサイズ違い問題が解決するよ!ってお話。
カメラレンズにも色んな大きさ(口径)がある
カメラレンズにも広角やら標準やら望遠やら様々な大きさがあるのだけれど、レンズ本体が大きくなればレンズ口径も変わってくる。そうなると必然的に装着するフィルター径も大きるなる。
新しいレンズを購入した時に以前購入したフィルターが使えなくなる問題
新しくカメラレンズを買い足した時に、元々所持していたレンズのサイズ(口径)が異なることはよくある。例えば以前から所持しているカメラレンズのフィルター径は67mmで、そのカメラレンズに合わせて、67mmのPLフィルターやNDフィルターなどのレンズフィルターを使用していたとする。
しかし、新しく購入したカメラレンズの口径は82mmなので、以前から所持していたレンズフィルターは新しいレンズには使えない…。お気に入りのフィルターだったから使いたかったのにガッカリや…。
といった感じでカメラレンズとレンズフィルターのサイズが合わない問題をたまに見聞きするのだけど、そんな時どうすれば良いか解決していこうと思う。
「ステップアップリング」でレンズとフィルターのサイズ違い問題を解決する
カメラをやっている人でも、あまり聞き慣れない「ステップアップリング」というアクセサリー。それほど地味なアイテムだったりするのだけど、あれば結構便利だったりする。
そもそもステップアップリングとは、カメラレンズに取り付けるアクセサリーのことで、サイズ(口径)の異なるレンズとフィルターを装着できるようにする変換リングのこと。
レンズの大きさ関係無しに最も大きいサイズのフィルターで揃える
大きいサイズのフィルターで揃える最大のメリットはステップアップリングさえ使えばほとんどのレンズでも装着が可能ということ。
レンズフィルターメーカーの多くは、82mmのフィルター径を最大としているので、とりあえず82mmで集めておけばおおよそのレンズでフィルターで使用できる。ただし超望遠レンズ(95mm)などは除く。
逆に「ステップダウンリング」というアクセサリーもある。フィルター径を大きくするステップアップリングとは違い、フィルター径を小さくして使うアイテムなのだけれど、正直あまりオススメできない。理由は後ほど。
フィルターのサイズでレンズキャップを用意する必要がある
とりあえず82mmの大きなレンズフィルターにしておけば、サイズ違いのレンズを後で購入しても問題なく使えるのだけど、メリットばかりではない。レンズキャップのサイズが合わなくなる問題だ。
先ほどの例えで言うのであれば、レンズ口径は67mmだが、ステップアップリングにより82mmのフィルターを装着するとする。この時、このレンズに装着されていた67mm口径用のレンズキャップは使えなくなる。
結論を言うと、フィルター径82mm専用のレンズキャップが1つ必要になるということだ。毎度レンズフィルターとステップアップリングを外して、元々装着されていた67mm口径のレンズキャップ着けても良いが、手間でしかないし効率が悪いのでオススメはしない。
カメラとしての美しさを損なうのと、長くなるレンズの扱いに注意が必要となる
カメラを選ぶにも色んな選び方があると思う。ただの撮影する為の道具としてカメラを持つのではなく、カメラの筐体としての美しさに惹かれてカメラ選びをする人もいる中にはいるだろう。
そんな人には正直ステップアップリングはオススメできないかもしれない。何故ならある意味「無理矢理」サイズを変換しているので、取り付けたら前にレンズが伸びてしまう。
レンズ口径とフィルター径のサイズが異なるほど、ステップアップリングをかませないといけないので、便利と言えば便利なのだけど、歪になってしまう。
構造上、仕方の無いことだと思うけれど、お世辞にもかっこいいとは言えないので、筐体の美しさに拘りたい人にはオススメできない。
またレンズが伸びてしまうので、扱いには注意が必要だ。上記の通り、ステップアップリングの枚数を重ねれば重ねるほど前に伸びていく。つまりレンズが長くなるということになる。
1、2枚のステップアップリングならまだしも、何枚も重ねて使用する場合はステップアップリング幅が想像以上伸びてしまう場合もあるので、ぶつけたりしないように注意しながら扱った方が良いだろう。
大きくサイズ変更するとレンズフードが着けられなくなるかもしれない
ステップアップリングを持っていると凄く便利なのは間違いないのだけど、念のためもう一つ注意点を挙げるとすれば、レンズフードが着けられなくなるかもしれないということ。
そもそもレンズフードとは、レンズに余計な光を入れない・レンズ本体を保護するアクセサリーのこと。大体のカメラレンズに付属してくるのだけど、もちろん純正レンズの大きさで使うように設計されている。それを後付けのステップアップレンズによりサイズを強引に変えてしまうわけだ。
77mmから82mmのように1段階分くらいであれば問題なくレンズフードを装着できると思うのだけれど、レンズフードにも色んな形があるので何とも言えないのが正直なところ。
「FE 55mmF1.8 ZA」をステップアップリングによりフィルター径を49mmから82mmに魔改造した写真。ステップアップリングを8段分サイズを上げて撮影したけれど描写には全く問題ない。因みに使ったフィルターは「ブラックミストNo.1」。
ステップダウンリングとは
ステップアップリングとは真逆で、サイズ(口径)が異なるレンズとフィルターを装着できるようにする変換リングのこと。こちらも便利なアクセサリーなんだけど、取り扱いに少々注意が必要。
大幅にサイズを下げると「ケラレ」の原因となる
82mmから77mmみたいに1段くらいサイズを下げて撮影するなら問題はないのだけれど、ステップダウンリングを何枚も重ねてサイズを下げると「ケラレ」の原因となる。
ケラレとはフィルターやレンズフードが写真に写り込んでしまい四隅が暗くなってしまうこと。冷静に考えると大きなレンズに小さいフィルターを装着して使うので、写り込むのも当然と言えば当然。
因みに上の写真は82mmのレンズに67mmのフィルターを装着して撮影した写真。ステップダウンリングで3段分サイズを下げて撮った写真なのだけれど、こんなにも四隅が暗くなってしまった。
ということで個人的にはステップダウンリングはあまりオススメできない。ステップアップリングにはこのような心配は無いので、フィルターサイズを大きなサイズで揃えることを推奨する。
まとめ
こんな感じでレンズとフィルターのサイズが合わない問題は「ステップアップリング」を使うことと、フィルターのサイズを82mmなどで揃えると解決しまっせ〜という記事でした。
フィルターもサイズが大きければ大きいほど値段が上がってしまうので、そこはお財布と相談しながら決めてもらえばと思います。
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