安くて写りが良いネガフィルム、FUJIFILMの『業務用100』の特徴と作例

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フィルム写真には不思議な魅力がある。


僕が生まれたのは1990年、カメラ業界の激動の時代に生まれた。1980年代まではフィルムカメラが主流であったが、1990年後半にもなると爆発的にデジタルカメラが普及していった。我が家も、僕の物心つく頃まではフィルムカメラを使用していた為、昔の写真を見返すと、古くさいフィルム写真がゴロゴロ出てくる。

要は、僕らはギリギリで「フィルムカメラの魅力を知らなかった世代」、逆に「デジタルカメラの魅力しか知らない世代」だった。だからこそアナログの古くさいフィルム写真やチェキが時代を1周回って「新たな魅力」として若者を中心に大流行しているのではないだろうか。そんな僕もここ数年でフィルムの魅力に気付かされ、最初に使ったネガフィルムが「業務用100」だった。

今回は最もポピュラーなネガフィルムといっても過言ではない『FUJIFILM 業務用100』の特徴と作例を紹介していく。

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『業務用100』の特徴

メーカーFUJIFILM(富士フイルム)
品名業務用100(FUJICOLOUR 100)
価格600〜700円前後(20/5/4)
規格35mm用カラーネガフィルム
ISO100
枚数36枚撮り(24枚撮りのモノもある)

初心者におすすめしたいネガフィルム。「業務用」とだけあって写りが良く癖もなく、値段も安い。また色んな場所で販売されているので、最も身近で購入しやすいネガフィルムでもある。余談だが一説によると、中身は「FUJICOLOUR 100」と同じらしい。

FUJICOLOR 100(業務用100)」は元々は記録用のネガとして一般向けに造られたモノなので、仕上がりを雰囲気で例えるなら、カラっとした乾燥した雰囲気に仕上がる。逆にプロカメラマン向けに商品展開している、FUJIFILM「PRO400H」、Kodak社の「エクター」や「ポートラシリーズ」のようなしっとりとした美しい色乗りは無いが、発色はとても美しいので人や花などを撮影する時におすすめ

ISOは100なので基本的には日中、外で撮影する前提で使用した方が良いかもしれない。室内だと明るさが足りずに真っ暗な写真になってしまう。そういう意味では街撮りなどのスナップに向いたネガフィルムだと思う。

また大きな特徴の1つは低価格で購入できるという点。少し前までは500円代で購入できたが、現在(20/5/4)では大体600〜700円で購入できる。他の36枚撮りのネガフィルムよりも半額程の価格で購入できるので、FUJIFILMさんには感謝ですし、是非頑張っていただきたい。

『業務用100』の作例

作例までが文字がダラダラと続いてしまったが、いくつか「業務用100」の作例を紹介していく。尚、今回使用しているカメラは「Nikon FM2」。代表的なスタンダード機で癖のない機種なので、素直に「業務用100」の雰囲気をお届けできると思う。

寄り添う二人
寄り添う二人
陽が昇り今日も役目を終える
陽が昇り今日も役目を終える
夏まであと少し
夏まであと少し
終着駅
終着駅
自然に抱かれて
自然に抱かれて
朽ち果てそうな海小屋
朽ち果てそうな海小屋
カップルとベンチ
カップルとベンチ
トンボ発着場
トンボ発着場
手作りブランコ
手作りブランコ
風を浴びて夕日を待つ
風を浴びて夕日を待つ
照りつける日差し
照りつける日差し
フレンチは歴史ある洋館で
フレンチは歴史ある洋館で
時代を感じる乳母車
時代を感じる乳母車
骨組みを覆う
骨組みを覆う
役目を終えて眠る
役目を終えて眠る
森の中にひっそりと
森の中にひっそりと

燻った色乗りとアナログチックな粒子がデジタルには無い魅力を引き立てる。個人的には光を写す時にフィルムならではの優しい表現ができるので、風景などを撮影するよりも、もっと抽象的な被写体を撮影する時などに使いたいフィルムだ。

まとめ

価格もお手頃で、しっかり撮影も楽しめるネガフィルム。上記で紹介したようなプロ使用のネガフィルムになると現像できる写真屋さんが限られてしまうが、このネガフィルムは大体の写真屋さんで現像してもらえるので、そのような心配もいらない。そういった扱いやすさとコスパの良さなら群を抜いているので、そういう意味でも構えずに気軽にフィルムの良さを感じられる優しいネガフィルムだと思う。

デジタルカメラの普及に伴う価格の高騰や生産終了するネガフィルムなど、依然厳しいフィルム界隈。それでも何とか低価格で頑張ってくれているFUJIFILMさんには感謝しないといけませんね(汗)
あと10年後にはどうなっているか分からないので、経験するなら今のうちにフィルムカメラを触っておいた方が良いかもしれません。

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