色んな画角で撮影できるズームレンズはやっぱり便利だけど、どうしても写真が暗くなってしまう…そんな悩みを解決したのが「大三元レンズ」。
確かに大三元レンズは明るく撮影できるズームレンズなのだけれど、構造上どうしても高額になってしまい手が出しづらい…。
そんな時はサードパーティーレンズの大三元レンズだとこの手の悩みを一気に解決することができる。今回はそのサードパーティーレンズの大三元レンズである、タムロンのズームレンズ「28-75 F/2.8 Di Ⅲ RXD」をレビューしていく。
- 大三元レンズが気になっているけどどれにすれば良いか悩んでいる
- サードパーティーレンズで良いレンズを探している
- 安くて良く写るコスパ抜群なレンズを探している!
TAMRON(タムロン)とは
TAMRONとは1950年に埼玉県で設立された企業で、主にカメラ用のレンズを中心に設計・製造するメーカー。カメラ本体は製造しておらず、サードパーティーの位置付けとされている。
安価に購入できるサードパーティーメーカーのカメラレンズ
サードパーティーとは「第三者」や「外部の」といった意味合いがあり、カメラ用のレンズのみを製造しているメーカーのこと。
CanonやNikonといったカメラボディを製造しているメーカーが製造しているレンズを一般的に「純正レンズ」と呼ぶ。
そして純正レンズ以外で「Canon用」や「Nikon用」といった他のメーカーが製造したレンズを「サードパーティーレンズ」と呼ぶ。
今回はSONYのミラーレス一眼であるα7Ⅲに「SONY用」のレンズとして「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」を装着して撮影してきたので、写真の作例は後ほど。
大三元レンズとは
大三元レンズとはF2.8通し(ズームをしてもF値が変わらない)のズームレンズのことで「広角」「標準」「望遠」と3種類がある。因みに3種類の焦点距離はこんな感じ。
広角 | 10~35 | 広い画角で撮影できる |
標準 | 35~70 | 目視に近い画角で撮影できる |
望遠 | 70~200 | 狭い画角で遠くまで撮影できる |
ズームレンズでも明るく撮影できる大三元レンズがオススメ
本来ズームレンズは広角端なら明るいけれど、望遠端で撮影すると暗い写真になってしまいますよね。それは単純なことで、望遠になればなるほど画角が狭まり、取り込める光の量が減少してしまうから暗くなってしまう。
逆に広角であればあるほど画角を広く写せるので、その分光も多く取り入れることができ、明るい撮影が可能になるということ。
そして大三元レンズは絞り値(F値)の制御技術の向上により、望遠端で撮影してもF2.8の明るさを保ちつつ撮影できるので、従来のズームレンズに比べると格段と使いやすくなった。
「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」は標準域の大三元レンズ
今回紹介するタムロンレンズ「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」もサードパーティーの標準域大三元レンズ。とりあえずスペックはこんな感じ。
名称 | 28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD |
レンズマウント | α Eマウント系 |
レンズタイプ | 標準ズーム |
焦点距離 | 28〜75mm |
絞り値 | F2.8 |
最短撮影距離 | 0.19m |
最大撮影倍率 | 1:2.9 |
画角 | 75.23〜32.11度 |
レンズ構成 | 12群15枚 |
フィルター径 | 67mm |
質量 | 550g |
「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」の作例
実際に28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXDで撮影してみた。写真はレタッチ(加工)無しの撮って出しです。
今までソニーの純正レンズを使っていたのだけれど、タムロンレンズの方がコントラストが低くて落ち着いているイメージ。良い意味で発色が抑えられていて、どこか爽やかな描写になる。
また凄いモノを見つけてしまった…。長年誰にも知られずにひっそりと眠っている廃バス。僕としては胸熱過ぎて興奮が止まらなかった(笑)
あまりに撮影に撮影に夢中になり過ぎてF値の設定を忘れて撮影していたことはここだけの話…。
木から生える植物を最短撮影距離である0.19mから撮影した写真。ボケにシビアなF8で撮ってもそれなりにボケる。
広角域にも望遠域も幅広くカバーできる標準域の大三元レンズが最も汎用性が高い
よっぽど撮るものが決まってなければ、まず購入すべき大三元レンズは標準域のレンズだと思っている。単純な理由だけれど「無難に幅広く撮影できる」から。
広角の大三元レンズを購入すれば望遠域で撮影できないし、望遠の大三元レンズを購入すれば広角域で撮影することができない…結局無いものねだりなんですよねぇ…。
だったら広角域も望遠域も撮影できる標準の大三元レンズが一番バランスの良いのでは!ってことで撮影する被写体に強い拘りが無ければ標準の大三元レンズが最も汎用性が高いのでオススメしたい。
2021年には後継レンズである「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ VXD G2」が発売
実は2021年に「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」の後継レンズである「28-75 F/2.8 Di Ⅲ VXD G2」が発売されており、今回紹介しているレンズは生産終了してしまっている(まだ在庫はあるので購入はできる)。
同じようなので分かりにくいかもしれないけれど、上のリンクが後継レンズである「VXD G2」。今回紹介している前身のレンズのレンズ構成やAF駆動ゼロから見直したらしい。
驚きなのがAF速度が2倍の速さになったとか。「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」だってそれなりにAFは早いし特に不満はないのだけれど、更に早くなったのは驚き。
レンズ構成は「12群15枚」から「15群17枚」になり画質は向上しているにも関わらず、レンズ自体の大きさは小さくなり軽くなっている。
今回紹介している「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」の方が13,000円ほど安く買える
全体的にバージョンアップしたタムロンの標準域の大三元レンズなのだけれど「VXD G2」よりも「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」の方がAmazonなら5,000円くらい安く買える。
2023年5月時点の価格.comでは「28-75mm F/2.8 Di Ⅲ RXD」の最安値価格が80,000円で「VXD G2」の最安値価格が93,000円なので13,000円ほど安く購入できる。
13,000円払えば最新レンズにバージョンアップできるのだけれど、旧レンズである「28-75mm F/2.8 Di RXD」も凄く良いレンズなので、旧レンズで安く済ませても十分過ぎるコスパは発揮してくれると思う。
まとめ
今回はタムロンの標準域の大三元レンズを紹介してみた。販売されてからだいぶ経つレンズだけれど、写りも良いしAF速度だってそんなに気にならない。
純正レンズなら20万円近くしそうなスペックの大三元レンズなのに、それを8万円で購入できるのは本当にコスパが良い意味でバグっていると思う。
どこへ持っていっても使えるような汎用性の高いレンズなのでオススメです!
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