いつも通りSNSを覗いていると、少し変わった雰囲気の写真があった。調べてみるとフィルターを使って撮影しているらしく、気になったので購入してみた。気になるモノはすぐにネットで調べられ購入できる。本当に便利な時代になったとしみじみ思う。
ブラックミスト No.01の特徴
今回購入したフィルターは、『ブラックミスト No.01(Black Mist No.1)』。レンズフィルター業界では最大手と言える光学製品メーカー、ケンコー・トキナーのソフトフィルターだ。
映画やテレビの世界で使われた『ブラックミスト』フィルターをカメラレンズ用に転用する事により、まるで映画のワンシーンのようなドラマチックな撮影ができるとのこと。
またケンコー曰く、「他のソフトフィルターは画面を白っぽくしてしまうのに対し、ブラックミストは白くならないので、黒バックの背景や暗いロケーションでも撮影可能」と謳っている。
僕も過去にソフトフィルターを使用したことがあったが、クセが強すぎて、納得のいく撮影ができなかった(自分の撮影技術の低さもある)。撮影全般に言える事なのだが、特にソフトフィルターは光をにじませ、撮影する為、「光を読む技術」が必要となってくる。
そんな過去の苦い経験もしつつ、再び『ブラックミスト』というソフトフィルターに惹かれてしまった為、今一度挑戦してみた。
作例
今回はカメラ仲間と共に奥日光へ。まだ雪が残る中禅寺湖周辺を、ブラックミストNo.01縛りで撮影してきた。どんな雰囲気に仕上がるか参考にして頂けたら嬉しい。
室内での撮影。照明は点いておらず、光源はガラス越しの太陽光のみ。ソフトフィルターっぽいホワッホワな光ではなく、光がしっとりと纏り付くイメージ。微細な黒い拡散材を内包したこのフィルターならではの特徴だ。
側光(太陽から90°の位置)からの撮影。やはり光の纏わり方がいい。雪はさすがに飛んでしまっているが、これくらいなら僕の中では許容範囲。
斜光(太陽から135°の位置)からの撮影。夕方で斜めから太陽光が差す所為もあるが、この角度だとだいぶ霞んでしまう。これくらいの角度が限界だと感じた。逆光(被写体の後ろに太陽がある)場合、光が強すぎて真っ白になる。いくら白くなりにくいと言えど、そこは注意してもらいたい。
光の拡散が程よいのか、淡い雰囲気がどこかフィルムチックな仕上がりにもなる。
一応失敗作も載せておきます。
う〜ん、もっと分かりやすい失敗作を用意しておくべきだった…人それぞれだと思うが、僕は少し霞過ぎかなと思う。ほぼ逆光での撮影がこれなので、逆光での撮影がどうなるかイメージしてほしい。きっと光を取り込みすぎて、真っ白に霞んでしまうはず…
まとめ
確かにソフトフィルターっぽいふんわり感はあるが、主張しすぎないところが丁度良い。レタッチなどでソフトフィルター加工を使う手もあるが、主張が強すぎてどうも思い通りにならない。このフィルターはどちらかというと、オールドレンズっぽい仕上がりなるといった方が正しいのだろうか。
ケンコーの言う通り、クセも少なく晴天でもそれなりに使いやすいソフトフィルターだが室内や曇り、薄暗い夕方で撮影するとグンと写真の質を高めてくれる、そんな風に感じた。
「ブラックミスト」名前の通りまさに薄らと黒い霧に包まれながらも、しっとりとりた光を写真に乗せてくれる。そんな謙遜的なフィルターながら抜群に使いやすいソフトフィルターだった。
一応、初歩的な事ですが、フィルターにもサイズがあります。自分のレンズにフィルターがハマらないなんて事が無いよう、必ず自分のカメラレンズの口径サイズを確認してください。
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